2023.04.28
マリーンズは、社会貢献プロジェクトMARINES LINKSの活動として、認定NPO法人Being ALIVE Japanが運営する「TEAMMATES(チームメイツ)」事業に参画しています。長期治療を必要とする子どもの自立支援とコミュニティ創出を支援するため、今年もマリーンズの選手たちが中心となり、パートナー企業である株式会社リンクス・ビルドと共に取り組んでいきます。

- ※写真左から、株式会社リンクス・ビルド リンクスグループ代表 目谷元輝様、吉井理人監督、實松亮平くん、認定NPO法人Being ALIVE Japan代表 北野華子様
2023年は、實松亮平(さねまつりょうへい)くんが選手として“入団”しました。
亮平くんは、国の指定難病で長期療養を必要とする中学1年生です。野球は初挑戦ながら、体を動かすことが大好き。選手とキャッチボールをすることを楽しみにしていたそうです。
4月15日(土)、ZOZOマリンスタジアムに亮平くんとご家族が到着しました。
この日はあいにくの雨で試合は中止となりましたが、室内練習の見学に向かうと、中村奨吾選手、角中勝也選手、井上晴哉選手らが快音を響かせていました。その姿に、「(体が)大きい!」「音がすごい!」と、プロ野球選手の迫力に圧倒されていた亮平くん。山口航輝選手とグータッチを交わす場面もあり、早くもチームメートとして歓迎されているようでした。




見学を終えると、いよいよ正式に“選手”としての活動が始まります。
まず、吉井理人監督に挨拶。緊張した面持ちで監督室に入った亮平くんに、「よろしくお願いします!」と監督は笑顔で語りかけました。
次に選手ロッカーに向かっていると、益田直也選手会長から「こんにちは!よろしく!みんな楽しみにしているから、元気に挨拶してね」と優しく話しかけられ、亮平君はロッカールームに入室。たくさんの選手が集結する空間で「1年間よろしくお願いします」としっかり挨拶をして、その場にいた全員が温かい拍手を送ります。藤岡裕大選手や平沢大河選手とハイタッチをするなど、亮平くんを中心とした結束の輪が広がっていきました。
そして、本日の活動のメインである入団会見。
同席した吉井監督が「亮平くんは、新しくチームメートになる戦力です」と紹介。監督と亮平くんが契約書にサインをして、選手契約が結ばれます。
その後はユニホームの贈呈。ピンストライプに袖を通し、背番号「100」を身にまとう姿がお披露目となりました。


多くの報道陣を前にした自己紹介では「實松亮平、12歳です。リョウヘイって呼んでください」と話し、質問にも堂々たる受け答えをみせます。
――今、チームに入って楽しみにしていることは?
「選手たちとの練習です」
――チャレンジしてみたいことは?
「目標は、マウンドからキャッチャーのところまで届くようになることです」
――どのようなチームメートになりたいですか?
「選手たちを笑顔にできるチームメートになりたいです」
会見の最後は、フォトセッション。吉井監督に帽子をかぶせてもらい、カメラに向かって力強くガッツポーズをしたときは、「かっこいい!」という声が周りから飛んでいたのでした。晴れてチームメートとなった亮平くんは、これからRYOHEI選手として活動します。

初日の活動はまだまだ終わらず、プロ野球選手の定番となっている名鑑用の写真撮影にのぞみます。やはり最初は緊張している様子でしたが、カメラマンの呼びかけにどんどん応えていき、無事に撮影終了。RYOHEI選手の写真は後日、球団公式サイトに掲載します。
昼食をはさんだあとは、1塁側ブルペンに移動して、初めて野球の練習を行いました。今年も指導を務めるのは、マリーンズ・ベースボールアカデミー校長の武藤一邦さんで、この日は最初のレベルチェック。マウンドからキャッチャーまで届く球を投げるために、これから練習を重ねていきます。


こうして、盛りだくさんの一日を終えたRYOHEI選手。2023年のシーズン終了まで、ZOZOマリンスタジアムやロッテ浦和球場で活動は続きます。共に戦ってくれる大切なチームメートの活躍を、マリーンズの皆がとても楽しみにしています。
文:長谷川美帆(千葉ロッテマリーンズ オフィシャルライター)