KV
KV

【レポート】長期療養児の自立・コミュニティ創出支援事業「TEAMMATES」始球式報告

活動一覧 > 【レポート】長期療養児の自立・コミュニティ創出支援事業「TEAMMATES」始球式報告

2025.10.06

千葉ロッテマリーンズは、社会貢献プロジェクト「MARINES LINKS」の活動として、認定NPO法人Being ALIVE Japanが運営する「TEAMMATES(チームメイツ)」事業に参画しています。長期治療を必要とする子どもの自立支援とコミュニティ創出を支援するため、マリーンズの選手たちが中心となり、パートナー企業である株式会社リンクス・ビルドとともに取り組んでいきます。今年は中学3年生の宇野澤 優翔(うのざわ ゆうと)くんが入団しました。

photo

宇野澤選手プロフィール

9月27日(土)暑さの残る秋晴れの中、目標のひとつとしていた始球式の日を迎えました。ポーカーフェイスが故にいつもはちょっぴり険しそうな表情で球場入りする宇野澤選手なので、今日はもっと険しい表情なのかな、と思いきや比較的穏やかな表情で球場入り。なんと、「緊張はそんなにしていない」と話してくれました。ピンストライプのホームユニホームに着替えて、いざチームに合流です。

photo
photo

投手陣が練習しているセンターエリアへ。始球式に向けての練習をする上で少し肩の痛みが出ているという宇野澤選手でしたが、澤村拓一投手、唐川侑己投手、澤田圭佑投手らが「俺らなんて毎日痛いよ!でもマッサージすれば大丈夫だから!」と自虐しつつも笑いを誘ってくれました。八木彬投手とは一緒にストレッチをし、肩や体をほぐします。始球式当日ということは選手たちも知っているので、もれなく激励の言葉もついてきます。​

吉井理人監督からは「練習した?頼むで今日、160キロ!頑張ってね」とユーモアたっぷりの鼓舞がありました。黒木知宏一軍投手コーチは「(始球式の後は)中継ぎも行くよね?ブルペン集合ね」「クローザー頼むよ!」と何度も宇野澤選手に交渉していました。「頼むよ!任せたよ~!」と黒木コーチに便乗したのは横山陸人投手です。

高野脩汰投手、木村優人投手、廣池康志郎投手は練習の手を止めて、宇野澤選手に声をかけにきてくれました。「こんな大観衆の前に出るということは、人生でなかなかないことなのですごく良い経験。不安とか緊張とかマイナスなイメージの部分も含めて絶対に良い思い出になるよ」と高野投手。

photo
photo
photo
photo

先日の試合で見事な投球をみせてくれた唐川投手から投球フォームの最終チェックをしてもらおうと声をかけると、「それじゃあ、キャッチボールする?」と嬉しい提案が!20球程度、投球練習を行いました。「フォーム綺麗だよ。しっかりライン上にまっすぐ投げられているから大丈夫。後は、マウンドの傾斜を最後確認して緊張しつつ頑張って!」と唐川投手のお墨付きをもらったのでした。

photo
photo

勝負飯はいつもと同じ、選手食堂の味噌ラーメン。食事をしていると、先日の試合で見事なリードをみせてくれた植田将太選手が宇野澤選手のところにやってきます。「今日投げるんでしょ?頑張って!」としっかりと握手を交わし、植田選手の念が送られました。​

そして、本番約30分前。屋内練習場で最後の練習を行いました。唐川投手からもアドバイスがあった通り、傾斜の確認を踏まえマウンドから18.44mの距離を投げ込みます。本番同様を演出するために、宇野澤選手のお兄様にバッター役を務めてもらいました。

準備万端の状態でベンチ裏へスタンバイします。選手やチームスタッフの皆さんが次々と激励にきてくれました。バッテリーを組むことになる佐藤都志也選手は「僕が捕るから大丈夫だよ」と優しく励まします。

photo
photo

いよいよ本番です。この日は満員御礼、360度お客様で埋め尽くされました。M☆Splash!!の花道を通り、自ら選んだ登場曲とともにマウンドへ向かいます。球審からボールをもらうと、全方向へ一礼しセットポジションへ。選手たちからもらったアドバイスと激励、そして球場の声援を力に変えて、佐藤選手めがけて投じた一球は見事なストライク投球となりました。投球後、安堵の笑みがこぼれます。宇野澤選手がマウンドから降りるより早く駆け寄った佐藤選手は「すごく良いボールだったよ」と声をかけてくれたそうです。​

先発の種市篤暉投手がマウンドへ行くのを見届けて、ベンチ横通路へ戻るとアドバイスをくれた木村投手、廣池投手がグータッチで迎えてくれました。「マウンドからの景色は味わえたし、楽しかったです!」と興奮冷めやらぬまま、取材にも応じた宇野澤選手。

実はアナリストチームの皆さんが、宇野澤選手の始球式での1球をデータで出してくれました。球速はなんと、101キロを記録。本人も納得の100点満点の投球でした。

photo
photo
photo
photo

千葉ロッテマリーンズ広報室
公式Xはこちら

小学1年生から野球を始め、野球漬けの毎日の中で、中学2年生のときに突然大好きな野球をすることができなくなってしまいました。宇野澤選手はもちろん、ご家族も長期療養をする中で我々が想像できないような時間を過ごしてきたと思います。「また優翔がユニホームを着て、マウンドに立つことができるなんて思いもしなかった。本当に嬉しい」と語ったご両親の言葉に全てが詰まっていた気がします。この日は、少年野球選抜チーム時代の監督とコーチもスタンドに駆けつけてくれていたそうです。最後まで堂々とした姿をみせてくれた宇野澤選手、本当にお疲れ様でした!

photo

【広報カメラ】​
YouTubeはこちら

TEAMMATESとは

球団の社会貢献プロジェクトMARINES LINKSは、認定NPO法人Being ALIVE Japanが企画・運営する「TEAMMATES(チームメイツ)」事業に参画しました。今年で4年目の取り組みです。パートナー企業である株式会社リンクス・ビルドと共に、長期治療を必要とする子どもの自立支援とコミュニティ創出の支援を行います。

中学3年生の宇野澤優翔くんは、急性骨髄性白血病で長期療養中です。2025シーズンが終了するまで月1・2回、ZOZOマリンスタジアムやロッテ浦和球場で活動をします。

認定NPO法人
Being ALIVE Japan

株式会社リンクス・ビルド​