2023.07.28
社会貢献プロジェクトMARINES LINKSの活動の一環として、長期治療を必要とするこどもの自立支援とコミュニティの創出を支援する「TEAMMATES(チームメイツ)」事業を、認定NPO法人Being ALIVE Japan(東京都世田谷区 理事長:北野華子)と、パートナー企業として株式会社リンクス・ビルド(千葉県船橋市 リンクスグループ代表:目谷元輝)と共に実施しています。今年は、中学1年生のRYOHEI選手が入団しました。
今年で2年目を迎える「TEAMMATES(チームメイツ)」事業に際し、パートナー企業として共に活動に取り組む株式会社リンクス・ビルド リンクスグループ代表・目谷元輝さまに活動にかける思いなどを伺いました。


ーまず、リンクスグループさまの事業についてお聞きします。
「今、リンクスグループは3社あります。『株式会社リンクス・エステート』は、仲介や管理の不動産事業をしています。『株式会社リンクス・ビルド』は、マンションを建てることをメインとするゼネコン的な存在です。そして、『株式会社リンクス・アドバイザリー』は、その2社を取りまとめ、お客様にいろいろなアドバイスをしながら不動産を絡めた提案をする会社です」
ー以前から、御社はスポーツの支援にも積極的に取り組まれています。2022年に始まった「TEAMMATES」に賛同いただいた経緯と、思い描くビジョンを教えてください。
「バスケットボールをきっかけに、テニス、スノーボード、ラクロスなど、広く取り組んでいます。『MARINES LINKS』は担当職員の方からご紹介いただいて、たまたま同じ『リンクス』という名前で、ロゴが似ているということもあり、まず興味を持ちました。あとは、数年前にBAJ(認定NPO法人Being ALIVE Japan)さんのことをテレビで見て、良い事業をされているなと思っていたんです。BAJさんには『長期療養を必要とするこどもたちに最高のこども時代"青春"を実現するTEAMをつくる。』という大きなテーマがあります。実際に事業内容を聞いて、子どもたちと未来に向けた活動を一緒にやりたいと思いました」

ー「TEAMMATES」は、長期療養中のお子さんがスポーツチームの一員として"入団"し、練習や試合に参加する事業です。初年度の2022年を振り返っていかがでしたか?
「(入団選手の)KANTAくんは最初からしっかりしていましたが、活動を通じて、より生き生きとしていきました。8月28日の始球式のことはよく覚えています。ボールがホームベースまで届かないところから始まり、短期間の練習できちんとノーバウンドで届くようになったのは、すごく感動しましたね。療養中ということで、入団当初は体調があまり良くなかったようですが、終盤になればなるほど元気を取り戻して、練習をしたいという意欲もあったので、すごく良かったなと思います。また、練習の他にも、野球というものがどのように支えられて成り立っているのかをいろいろな目線で知れるように、花火打ち上げのカウントダウンやゴミ清掃などの提案をさせてもらい、いくつか採用していただけたことも非常にありがたかったです」
ーお子さんが成長していく様子を、ご家族も嬉しそうに見つめていました。
「親が子離れをしなくてはいけない時期と、子どもが親離れをしていく時期は重なると思うんです。一気にというわけではなく、徐々に。大変な思いをしている子どもを見れば、やはり親御さんは、あれをやろうこれをやろう、と思うはずです。そして、なかなか子離れができずに手を貸そうとしてしまう。だけど、KANTAくんは、それが嫌だという時期になってきていたので、ご両親も距離をとって見守っていました。(この活動は)親と子の、家族の中での成長という意味にもつながったのかなと思いました」

ーいろいろなスポーツを支援される中で、プロ野球ならではの出来事だと感じた瞬間はありましたか?
「選手だけじゃなく、スタッフも含めて多くの人が関わっているのは、野球の独特なところだと思いますし、野球には深い歴史があるのだと感じます。私自身も、マリーンズが大好きなんです。だから、選手として"入団"した子が、ヘルメットもユニホームも全部そろえてもらって、本当の選手たちと一緒に活動できるのは、見ていてすごく羨ましいなと思いますね」
ー「TEAMMATES」は2年目を迎えました。2023年の活動について、どのように感じていますか?
「今年入団したRYOHEIくんの練習風景を見ると、笑顔がすごく出てきています。子どもの笑顔が見られるようになるのは、大きなことだと思いますね。まだ始まったばかりですが、だんだんと距離が縮まってくれば、いろいろな話もしてくれるようになるので、また成長を感じられると思います。短期間の活動なので、悔いなく、積極的に、自分がやりたいことをやってもらいたいです。一番の楽しみは始球式です。どれだけ成長できたのかという、ひとつの発表会みたいなものだと思うので、その姿を見たい気持ちが強いです」
ーこの先の「TEAMMATES」に期待することとあわせて、プロジェクトの今後についての思いをお聞かせください。
「当然、活動を継続することが大切です。病気を患って戦っているお子さんが世の中にたくさんいることをまずは知っていただき、少しでも周りの人たちに認知されることが重要だと思っています。小さなことでもいいので、できることで力になってほしい。病気だからといって避けるのではなく、手を取り合って、この社会を一緒に生きていく未来をつくっていけたら、すごく嬉しく思います。
そして、なにより、同じような立場で頑張っている子どもたちは約25万人いると言われています。その子たちに届いて、自分もやればできるんだと、生きる糧や希望にしてほしいなとすごく思います。今、『TEAMMATES』で関わっている2人のお子さんだけでなく、医師から運動の許可をもらっているギリギリのラインの子も、走ったり投げたりすることができない子も、この事業に何か関わることで、少しでも一般社会とのつながりをもてるのであれば、それが一番の理想です。野球を通じた事業をきっかけに、子供たちにできるだけ多くの可能性が広がればいいなと思います」
