KV
KV

長期療養児の自立・コミュニティ創出支援事業「TEAMMATES」活動レポート【No.3】

活動一覧 > 【長期療養児の自立・コミュニティ創出支援事業「TEAMMATES」活動レポート【No.3】

2023.10.06

マリーンズは、社会貢献プロジェクトMARINES LINKSの活動として、認定NPO法人Being ALIVE Japanが運営する「TEAMMATES(チームメイツ)」事業に参画しています。
長期治療を必要とする子どもの自立支援とコミュニティ創出を支援するため、マリーンズの選手たちが中心となり、パートナー企業である株式会社リンクス・ビルドと共に取り組んでいきます。

イメージ

2023年9月24日(日)、RYOHEI選手がZOZOマリンスタジアムの始球式に登板しました。

この日はナイターゲーム。午後3時に来場したRYOHEI選手の活動は、試合前の練習見学から始まりました。
感染症予防の観点から、今回はグラウンドではなくバックネット裏の席に座り、応援の気持ちを込めて選手たちの姿を見つめます。RYOHEI選手の投球指導を務めている武藤一邦さん(マリーンズ・ベースボールアカデミー校長)も同席し、野球に関する豆知識を共有しながら見学をする和やかな時間が流れていました。
練習を終えた選手たちが引きあげる中、こちらに気づいた中森俊介投手と笑顔を交わし、他の選手たちとも手を振り合い、「始球式がんばってね!」というメッセージをもらうなど、RYOHEI選手はチームメートからの温かいエールを受け取っていました。

イメージ
イメージ

その後、ブルペンに移動して投球練習を開始します。
入念にストレッチをして、一球ずつフォームを調整しながら、始球式全体の流れも確認していきます。熱心にアドバイスを送り続ける武藤さんの「(今日までたくさん)練習してきたもんな!」という呼びかけに、力強くうなずいたRYOHEI選手。全ての活動を見守るスタッフからも驚きの声が上がるほど、素晴らしく上達した姿を見せてくれました。
さらに、投球後にブルペンを出て歩いていると、吉井理人監督から「今日始球式でしょ?頑張ってね。応援しているから」と声をかけてもらう嬉しい出来事も!マリーンズの皆が、RYOHEI選手の登場を楽しみにしていました。

イメージ
イメージ

しっかり練習をしたあとは、最高のパフォーマンスをするために欠かせない食事です。
食堂の豚骨ラーメンを「おいしい!」と絶賛しながら、初めて紅生姜を加えてみる一幕もあり、ここでも持ち前のチャレンジ精神を発揮していました。

そして、本番30分前。
試合に向けてZOZOマリンの熱気が高まる中、RYOHEI選手はユニホームに着替え、室内練習場にて最終調整を行いました。
「120%ぐらい緊張してると思う。届くかどうかわからないけど頑張りたい!」
緊張しながらも明るく野球をする頼もしい姿は、真剣勝負に挑む“選手”そのものでした。

イメージ
イメージ

ついに本番が数分後に迫り、ZOZOマリン場内演出の迫力に圧倒されながら、リリーフカーに乗り込んだRYOHEI選手。緊張がピークに達したとき、「幹汰くん(昨年の入団児童・宇都宮幹汰くん)の気持ちが今になってようやくわかった気がする」と本音を漏らしました。
1年前に始球式をした幹汰くんと同じように座席のベルトを握って気持ちを落ち着かせると、TEAMMATESのバトンが受け継がれるように、RYOHEI選手を乗せたリリーフカーはグラウンドへと走り出しました。

場内アナウンスと登場曲が鳴り響く中、背番号“100”を大きな拍手が後押しします。
ご家族、チームメート、マリーンズファン、活動に関わる全ての人々に見守られながら、「プレイボール!」の合図に合わせて、RYOHEI選手は強い気持ちを込めた一球を投じました。
次の瞬間、登場時を上回る大歓声が沸き、ベンチ横通路から見守った選手たちも「ナイスボール」と温かい拍手を送ります。
入団からたくさんの努力を重ねてきたRYOHEI選手の始球式は、見事に大成功となりました。

イメージ
イメージ
イメージ
イメージ

投球後に話を聞くと、「緊張して力が入らなかった」と振り返りながらも、手に握ったままのボールは「家に飾っておこう」と大切な宝物になったようです。「めっちゃ緊張しました。ほとんど頭が真っ白だった。リリーフカーに乗ったときに(スタンドを)見たけど、人数がすごかった。(始球式の思い出は)人生の記憶の一部として焼きつくと思う」と語り、無事に大役を務め上げたのでした。

マリーンズの選手として、忘れられない大舞台を経験したRYOHEI選手。活動の日々は今後も続いていきます。

イメージ

文:長谷川美帆(千葉ロッテマリーンズ オフィシャルライター)

TEAMMATESとは

球団の社会貢献プロジェクトMARINES LINKSは、認定NPO法人Being ALIVE Japanが企画・運営する「TEAMMATES(チームメイツ)」事業に参画しました。昨年に引き続き、2年目の取り組みです。パートナー企業である株式会社リンクス・ビルドと共に、長期治療を必要とする子どもの自立支援とコミュニティ創出の支援を行います。

中学1年生の實松亮平くんは、国の指定難病で長期療養中です。2023シーズンが終了するまで月1、2回、ZOZOマリンスタジアムやロッテ浦和球場で活動します。

パートナー企業
リンクス・ビルド