試合情報

セ・リーグ首位をひたはしるジャイアンツを、本拠地・千葉マリンに迎えての交流戦6カード目の初戦。
2007年からジャイアンツ戦6連敗中のマリーンズは、連敗阻止を先発・渡辺俊に託します。対するジャイアンツの先発は、マリーンズ戦プロ初勝利を狙う高橋尚。

渡辺俊を援護したい打線は初回。2番・堀、4番・井口の安打で2死1,2塁と先制のチャンスを作るも、続く5番・里崎が倒れてしまい、得点を奪うことができません。

マリーンズは、守備で渡辺俊を盛り立てます。2回、2死1塁の場面で7番・阿部の抜けていれば長打という痛烈なライナーを、二塁手・井口がジャンプ一番で好捕。続く3回には遊撃手・早坂、捕手・里崎がともに好守備を見せ、チーム一丸となって、ジャイアンツ打線を封じ込めます。

しかし4回。先頭・松本を四球で歩かせると、4番・ラミレスに、この試合初安打を許すなど2死2,3塁とピンチを招くも、6番・李を打ち取り、先制点を許しません。

2回以降、高橋尚の変化球主体の投球に翻弄され、3イニング連続3者凡退に倒れていた打線は5回裏。先頭・ベニーが二塁打を放つと、7番・竹原が手堅く送りバントで1死3塁とランナーを進めてチャンスを広げます。しかし、8番・ランビンが空振り三振、1番・早坂がセカンドゴロに倒れてしまい得点ならず。試合は、白熱した投手戦が続きます。

8回、中盤以降、強力巨人打線を3イニング連続3者凡退に抑えていた渡辺俊に、この試合最大のピンチが訪れます。先頭・阿部に四球を与え、9番・古城の安打、2番・松本の四球で2死満塁と絶体絶命のピンチ。しかし、続く3番・小笠原の中前へ抜けようかという打球を、極端なシフトを敷いていた遊撃手・早坂が好捕。思い切った策が功を奏し、見事にピンチを切り抜けます。

先発・渡辺俊は8回を投げ切り、球数115、被安打2、奪三振4、与四球5、無失点。中5日登板も疲れも見せずに力投するも、自身3年ぶりの巨人戦の白星はなりませんでした。

絶対に渡辺俊の好投を無駄にしたくないマリーンズは、9回からマウンドを引き継いだ2番手・シコースキーが1死1,2塁のピンチを背負うも、後続を球威でねじ伏せ、サヨナラ勝ちへの流れを呼び込みます。
するとその裏。先頭・堀の二塁打、サブローの敬遠四球で無死1,2塁と一打サヨナラのチャンスを作ります。しかし、井口が併殺打、里崎が二ゴロに倒れて無得点。試合は今季5試合目の延長戦に突入します。

続く10回にもこの回から代わった2番手・越智から、竹原の四球、代打・大松の安打で1死1､2塁と再び一打サヨナラのチャンスを作るも、9番・今江、代打・西岡が連続三振に倒れてしまい、どうしても1点が取れません。

両チーム決め手を欠き、何としても決着をつけたい12回。先頭・竹原が四球を選び出塁すると、2死後、代走に投手・小林宏を起用するも、代打・バーナムJr.が投ゴロに倒れ、試合終了。0対0で、今季チーム初の引き分けとなりました。

マリーンズは野手15人全員のみならず、投手・小林宏までをも代走に起用する総力戦で執念をみせるも、惜しくも勝利には結びつきませんでした。
しかし2007年から巨人戦6連敗中とはいえ、交流戦での対巨人戦は、昨年まで20戦中13勝と相性がよいマリーンズ。明日こそは、連敗を阻止して、交流戦後半へ弾みをつけたいところです。

「どちらのチームの投手陣も素晴らしく、白熱した投手戦だった。

先発の渡辺俊介はとてもいい投球内容だった。ストレートの制球も完璧だった。緩いボールも効果的に使い、ストレートがより生きた。風も味方にテンポのいい投球だった。

リリーフ陣も良い仕事をしてくれた。勝つ為に、井口にバントのサインや代走に小林宏之を起用した。チャンスで決定打が出なかった。

明日はいい勝利を挙げたい」