試合情報

昨夜は効果的に追加点を奪って連敗のトンネルを抜け出したマリーンズ。今夜は甲子園初先発となるエース･成瀬を送り出して必勝を期します。

初回、1番･岡田と2番･高濱がいずれも俊足を飛ばして相手の失策を誘い、無死1,2塁とタイガースの先発･岩田に対して好機を作ります。すると、3番･井口が甘い変化球を振り抜いた打球は、左翼席に飛び込む4号3点本塁打。「昨日、連敗を止めることができたが、大事なのは今日の試合。その試合で先制点につながるホームランを打つことができて良かった」と語る一撃で、3対0と先制点を成瀬にプレゼントします。

成瀬は4回まで毎回走者を背負いながらも落ち着いた投球。タイガースに得点を許さず、試合の主導権をガッチリと握ります。

しかし、マリーンズ打線も2回以降は微妙に動く直球と大きなスライダーを軸に投球を組み立てる岩田を攻略できないまま、試合は後半に入ります。

6回、雨脚が強くなる中、先頭の上本に今季2個目の四球を与えた成瀬は、盗塁に悪送球が重なり無死3塁と、この試合初めて3塁まで走者を進められます。続くマートンの打球が右翼手の前にポトリと落ちる適時打となって、3対1と詰め寄られてしまいます。しかし、続く3人を打たせて取り最少失点で抑えた成瀬。試合の流れを渡しません。

すると8回、1死から5番･今江が中堅手の左へ打球を運ぶと、捕球体勢の悪さを見て一気に2塁を陥れる好走塁。1死2塁とすると、続く6番･清田の打球は右翼手･マートンへの平凡な飛球。しかし、捕球したマートンがアウトカウントを間違えてスタンドに球を投げ込み、2塁走者･今江が生還。4対1と思わぬ形で貴重な追加点が転がり込みます。

回を追うごとに強くなる雨にも集中力を切らさず、8回まで投げきった成瀬。121球、被安打5、奪三振6、与四球2、失点1という内容を残し、9回は2番手･薮田に託します。薮田は先頭の金本に中前安打を放たれますが、続く関本を併殺打に仕留めます。代打･林にも中前安打を許しますが、最後は代打･桧山を3球勝負で見逃し三振に切って取り、甲子園の2連戦を2連勝で締めくくりました。

明後日からは本拠地･QVCマリンに戻ってのジャイアンツ戦です。大きな声援を味方に、連勝を伸ばしましょう!!

-今日はナイスピッチングでした。ご自身のピッチングを振り返っていかがでしたか?

(成瀬)タイガース打線が早いカウントから打ってくる選手が多いため、甘いコースに行かないようにコントロールをすごく意識して投げました。

-雨の中の登板というのは、難しさもあったのではないですか?

(成瀬)最初の方は全然意識しませんでした。でも、途中から本降りになって微妙にボールが抜けたり影響は受けましたが、フォアボール2個に収まったため良かったと思います。

-甲子園では初先発、そして初勝利となりました。この気持ちはどうでしょうか?

(成瀬)高校卒業しプロに入って8年目で勝つことができ、大勢のファンの前で投げられるのは非常に懐かしかったですね。本当に今日は勝って良かったです。

-初回、打線が3点を取って成瀬さんを援護してくれました。

(成瀬) この3点があったから攻めのピッチングができました。初回の3点は考えず、0対0の気持ちでずっと投げていましたね。

-チームは交流戦に入り連敗が続いていましたが、これで2連勝となりましたね?

(成瀬)自分の交流戦初登板となったドラゴンズ戦は負けてしまったので、そういう意味では今日は勝てて良かったと思います。

-雨の中、レフトスタンドには大勢のマリーンズファンが声援を送り続けていました。心強かったのではないですか?

(成瀬)雨が降る悪天候の中、応援して頂いたので自分も良いピッチングができたと思います。せっかく来て頂いたので、今日は良いピッチングをしたいと思っていました。

-次回への活躍を誓って頂けますか?

(成瀬)今日のような粘りのピッチングができれば、自然と勝ちにつながると思います。今後も今日のようなピッチングを心がけていきたいです。

-ありがとうございました。今日のヒーローは成瀬投手でした。

「初回に井口が相手のミスでもらったチャンスで最高の結果を出してくれた。あの3点で成瀬も楽にマウンドに上がることができたんじゃないかな。

今まで序盤に援護できていなかったが、エースとしてゲームを作ってきてくれた。今日もコンディションが悪い中、8回までよく投げてくれた。打席に入ったり、塁に出たりと途中少しピッチングのリズムが良くなかったが、8回を1失点で踏ん張ってくれた。エースの投球をしてくれた。

昨日やっと勝つことができて、今日の試合が大事だった。今日の勝利でいい流れで地元QVCマリンに帰れる。久しぶりのQVCマリンだから楽しみにしている」