試合情報

前半戦最後の勝負は、360°ビアスタジアム。2回裏に2点適時打を放った里崎が「今日はビアスタで球場の雰囲気もいつもと少し違うね」と話したように、いつも以上にスタンドが熱気に満ちていました。中盤までは優位に試合を運ぶも、終盤に3点を追い付かれる嫌な展開。しかし、9回裏に福浦のサヨナラ犠飛で勝利し、接戦は劇的な幕切れとなりました。

これぞ前半戦を首位でターンしたチームの底力。スタンドのファンも勝利の美酒に酔いしれたサヨナラ勝ちへの道程を振り返りましょう。

3対3の同点で迎えた9回裏。この回先頭のホワイトセルが相手3番手･小山から冷静に四球を選び出塁すると、代走に荻野貴が送られます。この後里崎の犠打と鈴木の内野安打で1死1,3塁と好機を広げた場面で、勝負所とにらんだ両ベンチが代打と継投を次々に繰り出すと、マリーンズは代打の代打に福浦を送り込み、スタンドの期待は最高潮に達します。

異様な雰囲気の中打席に入った福浦は大きなスイングですくい上げると、右方向への飛球は強肩の外野手･牧田の上空へ。捕球と同時にスタートを切った3塁走者･荻野貴と返球の勝負は、気迫のヘッドスライディングで本塁へ到達した荻野貴が制し、今季2度目のサヨナラ勝ちをつかみ取りました。これで福浦の犠飛は通算72となり、現役選手ではタイガース･金本と並んでトップタイ。走者をキッチリかえす巧みな打撃が、今日の勝利へ結び付きました。

また勝ち星はつかなかったものの、今季2試合目の登板となる先発･上野が好投。7回を投げて被安打3、奪三振3、与四球2、失点1(自責点0)と、先発陣の穴を十分に埋める活躍を見せました。

前半戦を首位で折り返したマリーンズ。チームの躍進に貢献した選手たちの活躍ぶりに注目しましょう。

成瀬が前半戦リーグトップタイとなる9勝、防御率でもリーグ2位の1.84と、エースとしての矜恃を存分に発揮。また、薮田が17セーブでリーグトップ、ルーキーながら大車輪の働きを見せた益田が25ホールドでリーグトップと、投手陣の充実が前半戦首位ターンの原動力となりました。

打者では、根元がここまでチーム2位となる7本塁打を記録するなど、正遊撃手の地位を不動にしつつあります。そして、今季の成長株は何といっても角中。シュアな打撃で安打を量産していくと、規定打席に到達したと同時に打率はリーグ上位に躍り出ました。前半戦を終わってその打率はリーグ4位の.313。首位打者も十分に狙える位置に付けています。

オールスター後から後半戦がスタート。最初のカードは西武ドームでの対ライオンズ2連戦です。混戦となっているパ･リーグを勝ち抜くためにも、首位の座を固めたいところです。「和」の力を最大限に発揮し、リーグ優勝に向けて突き進みましょう!

-今日のヒーローにお越し頂きました。見事なサヨナラ犠牲フライを放ちました、福浦選手です! ナイスバッティング!

(福浦)ありがとうございます。

-いやー、しびれる試合でしたね?

(福浦)そうですね、はい。

-最後はあの場面、どんな気持ちでバッターボックスに立ちましたか?

(福浦)清田の代打というのもありましたし、監督があの場面で送ってくれましたので、なんとか(ランナー)をかえせるようにという気持ちで立ちました。

-前半戦の最後は劇的なサヨナラ勝ち。これは後半戦に向けて大きな弾みになるのではないでしょうか?

(福浦)今日は試合前、今江キャプテンを中心に集まって、チーム一丸となって今日の(前半戦)最後の試合を頑張ろうとしていたので、本当に勝てて良かったです。

-今日で前半戦が終了です。前半戦振り返っていかがでしたか?

(福浦)厳しいときもありましたけれど、何とか首位でターンすることができました。本当にファンの皆さんのおかげだと思っています。

-後半戦に向けて、そして大盛り上がりのQVCマリンフィールドのファンの皆さんに向けて、一言お願いします。

(福浦)今日はおいしいビール飲みましたか?(スタンド大歓声) 本当にたくさんのご声援ありがとうございました。今日は勝つことができました。後半戦も一生懸命頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。

-では福浦さん、最後にせっかくなので、ファンの皆さんと一緒に「乾杯」というのはいかがでしょうか? この素晴らしい勝利に、福浦さん「乾杯」の一言をお願いします!

(福浦)じゃあいきます! 乾杯!!(再びスタンド大歓声)

-今日のヒーロー･福浦和也選手でした!