試合情報

2試合連続で両チームとも2ケタ安打という激しい打ち合いを1勝1敗の五分で終え、迎えたライオンズとの第3戦。何としても勝ち越したいマリーンズは、6月20日のジャイアンツ戦以来、中11日の登板となる渡辺俊が先発します。前回ライオンズ戦で登板した5月20日には、5回2/3を投げて7失点を喫してチームも大敗しているだけに、何としても借りを返したい試合です。

今季2勝目を狙う渡辺俊は初回、3者凡退に抑える上々の立ち上がりをみせます。

すると、渡辺俊に久々に白星をプレゼントしたい打線は、ライオンズ先発・西口に対して2回、西岡が右翼席に運ぶ6号2点本塁打で幸先良く2対0と先制します。 さらに5回にも大松の右前適時打で3対0と引き離します。

緩急をつけた投球で4回を無安打に抑えていた渡辺俊でしたが、5回、1死2,3塁から9番・銀仁朗に初球の甘く入ったスライダーを左中間席に運ばれます。銀仁朗の3号3点本塁打で、3対3と試合を振り出しに戻されます。

続く6回にも渡辺俊が、この回先頭の4番・中村に左翼席中段に運ばれる25号ソロ本塁打で3対4と逆転されます。

3夜連続の打撃戦の様相を呈してきた試合は、7回表マリーンズの攻撃から再び大きく動きます。1死2,3塁と好機をつくると、3番・大松がマリーンズファンの待つ右翼席に向けて大きな孤を描く10号3点本塁打で6対4と試合をひっくり返します。

逃げ切りを図りたいマリーンズでしたが、7回 から登板した2番手・荻野がマウンドに上がりますが、1死2塁とされると、片岡に中前適時打を許し、6対5と1点差に詰め寄られます。荻野は次の栗山を打ち取り、2死2塁の場面で3番手・伊藤にマウンドを託します。しかし、伊藤は3番・中島に右翼席に12号2点本塁打を叩き込まれ、6対7と逆転を許します。

2試合連続逆転負けは絶対に阻止したいマリーンズは、8回に意地を見せます。
1死満塁とすると、西岡が右前適時打を放ち、7対7の同点に追いつきます。その後も1死満塁の好機が続きますが、今江、大松が倒れて逆転はできません。
9回にも満塁の好機をつくりますが、どうしても勝負を決める8点目を奪えません。

9回裏は4番手・シコースキーが抑えて、この時点で4時間を超えた大熱戦の決着は、延長戦に持ち越されます。

その後10回、11回と両チームともリリーフ陣が好投をみせ、抜ければサヨナラの場面では遊撃手・西岡の好守もあり、勝負は12回までもつれこみます。

試合の均衡を破ったのは、大松のバットでした。12回、7番手・山本淳を攻め立て1死満塁とすると、大松が中前に弾き返す適時打で待望の8点目を奪います。さらに井口が右前に適時打を放ち、9対7とリードを広げます。

12回裏、勝利を目前にしたマリーンズですが、最後の最後に大きな山場を迎えます。
11回から登板した5番手・川崎が1死1,3塁とされると、代打・三浦に左前適時打を許し、9対8と1点差に詰め寄られます。続く片岡に四球を与え、1死満塁となったところで川崎は降板し、6番手・内にすべてを託します。内は落ち着いたマウンドさばきで、栗山を三振、最後は中島を遊ゴロに斬って取り、試合終了。5時間42分というパ・リーグ最長時間試合となる大熱戦を9対8で制しました。

野手全員を使い切り、文字通り総力戦で勝利を手にしたマリーンズ。 中でも、西岡が今日回ってきた7打席すべて出塁する4打数4安打3打点、さらには守備でも再三好プレーをみせれば、決勝適時打を打った大松は今日5打点を挙げる大活躍で、チームの勝利に大いに貢献しました。

川崎は今季初勝利、内は嬉しいプロ入り初セーブを挙げました。先発・渡辺俊は6回を103球、被安打4、奪三振3、与四死球4、失点4という内容で、序盤は好投しながらも中盤以降ライオンズ打線に捕まり、2勝目には手が届きませんでした。

明日からは千葉マリンでバファローズとの3連戦。今日の試合で見せた勝利への執念や粘りを明日以降もみせてほしい。

-今日のヒーローは内投手です!おめでとうございます!

(内)ありがとうございます!

-延長12回、勝って決着をつけました。今の気持ちをお聞かせください!

(内)ホッとしている、その一言だけです。

-ピンチでマウンドに向かいましたが、どんな気持ちでしたか?

(内)とりあえずバッターを抑えようと思って一生懸命投げました。

-満塁という大ピンチでしたが、どんな気持ちで向かっていきましたか?

(内)1球1球大事に悔いのないように投げ込みました。

-3アウトをとったときの気持ちはいかがでしたか?

(内)嬉しかったです。

-このところの内投手のピッチングの調子はいかがでしょう?

(内)今日以外は良くなかったので、今日いいピッチングが出来たので良かったです。

-チームは7月最初のカードで勝ち越しましたが、いかがですか?

(内)まだ上がってきたばかりなので、これから勝ちに貢献できるように投げて生きたいと思います。

-ライトスタンドには、まだまだ多くのファンが残っていますが、一言ファンにメッセージをお願いします!

(内)どうもありがとうございます!(笑)

-最後に内投手の今後の抱負をお願いします!

(内)一試合でも多く勝てるように頑張ります!!

「本当に最後は内が素晴らしいこれ以上ない仕事をしてくれた。内とは試合前に話をして、素晴らしい投手だから自信を持って投げれば大丈夫と伝えた。彼を登板させるのが少し遅かったが、チームを勝利に導いてくれた。

攻撃陣では、西岡は攻撃、守備といいプレーを見せてくれた。

大松もチャンスで相手にダメージを与えるヒットを打ってくれた。いい打席を送ってくれ、いいスイングをしている。彼が活躍してくれればチームも良くなってくる。

5時間42分と長い試合になったがチームの全員が力を出し切って最後まで戦ってくれた。チーム全員で勝ち獲った勝利は今後に繋がる。

明日からはホームでオリックスとの3連戦。いい形で臨める。明日の先発は小林宏之だよ」