試合情報

開幕カードは2勝1敗と勝ち越し、上々の船出を見せたマリーンズ。今夜は千葉マリン開幕戦。球場の外にはかがり火がたかれ、試合前にはグラウンド内に太鼓が響き、「和」と力強く記されたのぼりが登場。出陣ムードが高まる中で迎えるファイターズとの一戦です。

ところが、先発・成瀬は初回、1死から二岡に右翼ポール際へ運ばれる1号ソロ本塁打を許し、いきなり1点を先制されてしまいます。

しかし、ホームの大声援を受けたマリーンズもすかさず反撃。ファイターズ先発・八木に襲いかかります。先頭の西岡が右中間を深々と破る三塁打で出塁し、気迫のガッツポーズでチームを鼓舞すると、続く2番・荻野貴が放った打球は夜空に高々と舞い上がり、そのまま左翼スタンドへ。記念すべきプロ入り第1号となる2点本塁打が飛び出し、2対1と逆転に成功します。

さらに3回、2死3塁から3番・井口の左前適時打で1点を追加すると、続く4回には1死1塁から8番・里崎が打った瞬間にそれと分かる当たりを左翼席へ豪快に運び、1号2点本塁打で5対1。なおも1死1塁から今度は1番・西岡がバックスクリーンへと叩き込む今季第1号2点本塁打を放ち、7対1と点差を広げると、続く5回にも1死1,3塁から7番・今岡が左中間を深々と破る2点適時二塁打が飛び出し、9対1。多彩な攻め手を繰り出して、中盤で一気にファイターズを突き放します。

打線の援護をもらった成瀬も2回以降は立ち直りを見せます。3回には安打と犠打などで2死2塁とされ、自らの暴投で本塁を狙われますが、ここはクロスプレーで間一髪アウト。その後は6回まで出した走者は四球の1人のみと、テンポの良い投球で試合のリズムを作ります。

7回には味方の失策が続いて得点圏に走者を背負いますが、成瀬は動じず。後続をキッチリと仕留め、ファイターズに追撃を許しません。

結局試合はそのまま動かず、9回は2番手・新戦力のマーフィーが最終回を3人で締めて9対1で試合終了。どこからでも得点を奪える打線は2試合連続の2ケタ安打となる10安打で9得点を奪い、投げては成瀬が8回を113球、被安打4、奪三振6、与四死球1、失点1という内容で見事今季初勝利を飾りました。

2008年・2009年ともに開幕3連戦を2勝1敗と勝ち越しながらも4戦目は黒星を喫したマリーンズ。今年は大事な一戦をチームの「和」で快勝し、スタートダッシュに弾みをつける幕張の夜となりました!

-今日のヒーローは成瀬投手、そして打線と爆発スイッチを切ってくれました荻野貴選手です。まず最初に成瀬投手にお話を聞きたいと思います。西武ドームでの開幕戦非常にいいピッチングでしたけれども勝ちをもぎ取ることはできませんでした。本日、マリンスタジアムのこのマウンドからその思いというものをお聞かせいただきたいと思います。

(成瀬)そうですね、開幕も投げさせてもらいましたし、特にマリンの開幕戦ということでどうしてもリベンジしたかったので、こういうピッチングが出来て本当に良かったと思います。

-本当に打線の援護も十分過ぎるくらいの援護だとは思いましたが、最後の最後まで気持ちを切らさずにしっかり投げていたなと思いましたがいかがでしょう？

(成瀬)点を取ってもらいましたし、その分こういう気温で野手の方が寒いと思ったので、出来るだけ球数を減らしてポンポンアウトが取れたらいいなと思って、まぁ終盤の方は球数が多くなってしまいましたけど、本当に今日は勝ててよかったと思います。

-立ち上がりいきなりホームランを打たれてしまいましたが、そのあたりはいかがですか？

(成瀬)風が吹いてたんで、もしかしたらと思ったのですが、やっぱり前回開幕戦で打たれているので、ちょっと嫌な雰囲気はあったんですけど、本当に前回みたいに引きずらずに本当にあれだけだと思って切り替えて、肩の力を抜いて、いい球を投げられたなと思います。

-シーズン始まって2試合目でが、何か課題にしながら投げているようなことはあるんでしょうか？

(成瀬)どうしても今年は勝ちにこだわりたいと思いますし、自分の背番号である17勝を目標に、あとは直さん(清水直)もいなくなりましたし自分が引っ張っていければいいなと思って、こういう形が取れてよかったなと思います。

-その17勝以上へ向けてまず1勝目ということで初勝利が出ましたが、改めてマリーンズファンにメッセージをお願い致します。

(成瀬)今日開幕戦で勝てたのは本当に自分にとって嬉しいですし、これからもどんどん勝っていきたいと思いますので応援よろしくお願いします。

-続いては打線爆発のスイッチといっても良いでしょう。荻野貴選手です。
まずこの沢山のマリーンズファンのこの声援を聞いて一言おねがいします。

(荻野貴)ほんと寒い中だったんですけど最後まで応援していただけてほんと嬉しいと思います。

-今シーズンは開幕でルーキーでスタメンを獲得し4試合で初とつくものがたくさん自分の中でもしっかりこなしてきていますよね？

(荻野貴)そうですね、何をやるにも初めてのことばかりだったので、初めは戸惑うこともあったんですけど、今はいい形でいけているので良かったと思います。

-初ヒット、初盗塁、初打点そして今日第一打席見事プロ初ホームランです。さらに、このマリンでのお立ち台も初ということでその味はいかがでしょう？

(荻野貴)いや、ちょっと緊張します。

-西岡選手が3ベースを放った後に自分自身のその打席に向かう時の気持ちをお聞かせいただきたいのですが。

(荻野貴)西岡さんがサードまで行ってくれたので最悪でも犠牲フライを打てたらいいなと思ってバットを振り切りました。

-結果的に飛んでいった、そのボール自身は荻野選手の手元にはきましたか？

(荻野貴)はい、いただきました。

-今はどちらに？

(荻野貴)ロッカーにおいてあります。

-誰かにプレゼントするんですか？

(荻野貴)いや、ちょっとそれはまだ考えていないですね。

-これで初となるものをどんどんどんどんもぎ取っていますのでルーキーとして最終的には最優秀新人賞を目指しても良いんじゃないんでしょうか？

(荻野貴)そうですね、最終的にそんな賞が取れたらいいなと思います。

-この沢山のマリーンズファン、この開幕戦に寒い中集まってくださいました熱い熱いファンの皆さんにメッセージをお願い致します。

(荻野貴)今日は本当に心強いご応援ありがとうございました。明日からもこの勢いのまま勝っていきたいと思いますのでご声援よろしくお願いします。

-今日のヒーローは成瀬投手と荻野貴選手でした。

「とにかく、ホーム初戦で良い勝ち方が出来てホッとしているし、嬉しいよ。

荻野貴は今日もいい仕事をしてくれた。1点取られた直後の逆転ホームラン。あのホームランが大きかった。彼は社会人時代からパンチ力があった。しっかり捉えたらホームランになる。素晴らしいバッターだね。

今岡は西武ドームでの試合で一本打ち乗っていたから期待して起用した。期待通り良い仕事をしてくれた。全ての打席で出塁してくれた。

先発の成瀬は西武ドームでの開幕戦同様のいい投球をしてくれた。今回は打線が援護できて良かった。初回以外は完璧な投球。チームを勝利に導いてくれた。

ホームでの開幕戦で緊張していたのは僕だけでしょう。初勝利も嬉しかったけど。ホームでの勝利もまた格別だね。

明日の先発は渡辺俊介だよ」