

vs埼玉西武 第14回戦
負ければ3位転落となるだけに、絶対に落とせない大事な一戦。選手、ファンの「和」の力を集結させて臨んだマリーンズは、阿部の好投と好調を維持するホワイトセルの活躍で試合を優位に進めるも、土壇場で追い付かれ2対2の引き分けとなりました。
今季2度目の先発となった阿部は初回、走者を許すも、「今日は低めに意識して投げられた」と語った通り、低めに制球された変化球を軸に後続を断ち、無失点と上々の立ち上がりを見せます。4回表にはライオンズのチームトップの盗塁数を誇るヘルマンを巧みなけん制で誘い出しアウトに仕留めるなど、終始落ち着いたプレーを披露します。
西本投手コーチが「だいぶ落ち着いて投げているし、バッターをしっかり見られる余裕が出てきている。低めに集めているし、持ち球もしっかり使えている」と評した阿部。安定した投球を展開し、その後も相手のスコアボードに0を並べていきます。
7回表には2死から一発を許すも、集中力を切らすことなく後続を断ち、8回表に2死満塁の危機を迎えたところで2番手・薮田に後を託しました。
阿部は7回2/3を投げ、93球、被安打5、奪三振2、与四球1、失点1と素晴らしい投球内容。プロ初勝利とはならなかったものの、今後もこの快投を続けて白星をつかんでほしいところです。
打線ではホワイトセルが強烈な活躍を見せました。初回、2死1塁の場面で打席に入ったホワイトセルは相手先発・菊池の直球をはじき返し、中前へと抜ける安打を放って11試合連続安打を記録します。
4回裏には変化球を振り抜き、打った瞬間にそれとわかる4号ソロを右翼席上段にたたき込み先制に成功します。すると追加点が待望された6回裏には、またも右翼席に5号ソロを運びます。「この打席はどんどん積極的にスイングしていこうと思っていたよ。強い自分らしいスイングができたと思います。チョ~キモチイイ!!」と喜びを爆発させたホワイトセルは、2打席連発、そして8月1日以来となる猛打賞となりました。そして11回裏には1死1,2塁のサヨナラの好機から中前へ安打を運び移籍後初の4安打を達成するなど、今後の試合でも頼れる主砲としてその打棒に期待がかかります。
土壇場で追い付かれ惜しくも勝利を逃したマリーンズでしたが、勝ち越し点を決して献上しなかった集中力は今後に必ず生きるはずです。下を向くことなく残りの連戦を勝ち抜いていきましょう!